コロナ情報 センター

いつまでも,感染者数の減少が見られない のが一番の心配事ですね!

SARS-CoV-2は,感染者の鼻や口から放出される感染性ウイルスを含む粒子に,感受性者が曝露(ばくろ)されることで感染します。その経路は主に3つあり(1)空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込むことの 空気感染【 換気が必要 】(2)ウイルスを含む飛沫が口,鼻,目などの露出した粘膜に付着することの 飛沫感染 (3)ウイルスを含む飛沫を直接触ったかウイルスが付着したものの表面を触った手指で露出した粘膜を触ることの 接触感染 なのであります。   NIID 国立感染症研究所

予想通りに変異株 BA.2 の拡大で,地方から第7波に入ったようです!

【参考文献】 PDF: 4つのシナリオで致死率の推定,西浦博 京大教授

【 参考資料 】 第3版 自宅療養者向けハンドブック ~感染を拡げないために~ ( 東京都 東京 iCDC 専門家ボードの感染制御チーム作成の PDF ファイルであり 全 22ページの 令和4年1月に発行されました冊子です。

2月3日の新規感染者数は急激な拡大で過去最多の10万人超えで,

前の病床逼迫とは異なり,第6波は外来診療が逼迫して居ります

重症化しないオミクロン株ですが,本当に恐ろしいのが持病の悪化です。WHO の報告では,回復から1ヶ月程後から 死者数が急増して行きます。最近の研究では,マウスの体内で生まれた変異株なので本当に厄介です。


【 ベルリン時事 】世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルスワクチンに関する技術諮問委員会は11日に発表した声明で,既存のワクチンのブースター接種(追加接種)を繰り返す戦略は『 適切でも,持続可能でもない 』公算が大きいとして,変異株への対応など改良を加えていく必要があるとの見解を示した。

同委員会は,既存ワクチンが効きにくいとされる『オミクロン株』や,今後出現が予想される別の変異株に対しても効果を発揮できるよう,ワクチンを『更新していく必要があるとみられる』と指摘しました。このほか,重症化や死亡だけでなく,感染そのものの予防にも十分な効果が出るようにしたり,免疫が高まる期間を長くしたりする改良が望まれるという。

さらに,欧州連合(EU)の医薬品規制当局は11日に,新型コロナウイルスワクチンの ブースター(追加免疫)接種 を頻繁に行うと免疫反応に悪影響を及ぼす恐れがあると警告しました。欧州医薬品庁(EMA)は,4カ月ごとのブースター接種を繰り返すと最終的に免疫反応が低下する可能性があると指摘しています。各国は,ブースター接種 の間隔をより空けてインフルエンザ予防接種戦略で示された青写真のように,寒い季節の到来に合わせるべきだとの見解を示しました。

ブースター接種 についてEMAでワクチン戦略などの責任者を務めるマルコ・カバレリ氏は『一度や二度なら兎も角,何度も繰り返すべきと考えるものではない』と指摘して『現在のパンデミック(世界的大流行)の状況から,よりエンデミック(地域的流行)の状況にどう移れるかを考える必要がある』と記者会見で語りました。

【 マ ス ク 着 用 の 基 本 事 項 】

1月10日には,恐れていた新型コロナウイルスの変異株がついに出現

米CNBCなどは9日,世界中で感染が爆発的に拡大しているオミクロン株と,重症化のリスクが高いデルタ株の特徴を併せ持つ新たな変異株が地中海の島国キプロスで確認されたと報じました。

デルタ株とオミクロン株を組み合わせた【 デルタクロン株 】と名付けられたこの変異株は,キプロス大学のコストリキス教授による研究チームが発見したもので,『 オミクロン株と似た遺伝子的特徴と,デルタ株のゲノムを持つ変異株 』であるとして居ります:


2,3日で倍増すれば,月末の 31日には 26 X 2 X 2 X 2 = 208 人になる。

1月18日には 208 X 2 X 2 X 2 X 2 X 2 X 2 = 13,312 人にまで増加するの?【 正解でしたね!】 18日の感染者数は 32,197人なのでオミクロン株での感染者数は 32,197人 X 0.84% = 27,045人 > 予想 13,312人を超える。

厚生労働省は1月13日に,新型コロナウイルスの感染状況を分析する助言機関の会合で,感染力が強い【 オミクロン株 】とみられる変異株の割合が全国で 84% に達したと報告しました。


【 筆者からの意見 】アメリカ,フランス そしてイギリスにと想像を絶するような感染者数の急増であります。新型コロナウイルスも生存の為に

30日前後で変異を繰り返し強力化を図って居ります。この状況を現実に見ている限りでは,集団免疫の概念が脆くも崩れ去ろうとしています。以前には,ウイルスと人類の叡智との闘いであろうと考えて居りましたが,如何やら少しばかりか様相が異なって来ているように感じます。例えば,オミクロン株が出現すれば新しいワクチン接種をすれば良い。日本国内でも3回目の接種が始まっていますが,ワクチンは2回目で抗体レベルは上がりますが,そこから追加していくには相当のリスクがあります。( 免疫ワクチン mRNA に於ける10頭のマウスでの実験結果では6回目ぐらいになると全滅します。これまでの医学の世界では,動物実験でのリスクが見られた場合には,人にも同じリスクがあり得るからと人への投与はしなかったと言います。)ですから,このブースター(追加免疫)接種には,人間の免疫機能を維持する6回目までが限度であろうとの医学者からの指摘もされて居ります。つまり,新しい未知の強力な変異株が現れても,何度も何度も新しいワクチン接種に頼ることが出来ない訳に成るのです。

( 現在のワクチン接種では,2022年内に確実に6回目を迎えますね。既に,昨年来 ファイザー社からの飲み薬の開発が,これの証左である。)

今のところ,壬寅(みずのえとら)歳に現れるべき,予防薬とか治療薬の開発を無事に成し得る,この世界の俊英を待つことに成るのであろう:


アメリカでは,オミクロン株の感染が急増しています。12月22日には,米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が『 このウイルスは桁外れです。2,3日で倍増して行きます。』との談話を発表して居ります。

そして,アメリカの CDC(疾病対策センター)は 20日には,先週確認された新規感染者の 73.2%がオミクロン株への感染と推定されると発表して前の週の 12.6%から,1週間でおよそ 6倍に増えたことになります。


オミクロン株の感染が 89の国や地域に広がる中,アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は 16日,変異ウイルスのオミクロン株に対するワクチンの効果について,次のように述べました:

現在使われているファイザーやモデルナの新型コロナウイルスワクチンは2回の接種を完了してもオミクロン株に対しては,感染や重症化を防ぐ効果が顕著に低下するとしています。その一方で,複数の初期的な研究の結果として『 3回目の追加接種によってウイルスの働きを抑える中和抗体の効果がオミクロン株に対しても大幅に上昇することが示されている。』

その上で,ファイザーやモデルナが開発を表明しているオミクロン株に対応した新ワクチンについて『 現時点で,変異ウイルスに対応した新たなワクチンの接種は必要ない 』とする見方を示して,改めて国民に現在使われているワクチンの 3回目の追加接種を呼びかけました。

いよいよ,第6波への足音が聞こえて来るように成りましたね!

Newsweek Online  2021.12.6.

A Never-ending Story

Suresh V. Kuchipudi

 Professor of Emerging Infectious Diseases, Penn State

ニューズウィーク (2021年12月6日)

オミクロン株は,なぜ大きな脅威なのか

スレッシュ・クチプディ

ペンシルベニア州立大学臨床教授

< 突然変異が 50個もあり,そのうち32個がスパイクタンパク質に集中しています。デルタ株と非常に異なる変異も持ち,研究者たちは大きな懸念を抱いています。どんな可能性があり,いま何が分かっているのか? >

南アフリカの研究者たちが,新型コロナウイルスの新しい変異株を発見したと発表したのは 11月24日のことでした。その 2日後,WHO(世界保健機関)はこの変異株をオミクロンと名付けて「懸念される変異株」に指定しました。オミクロン株に含まれる突然変異の数は 50個と,従来の変異株よりも格段に多いのです(デルタ株は 9個です)。

では,オミクロン株はデルタ株よりも危険で感染力が高いのだろうか?

これは,まだ分かりません。それにオミクロン株が出現した条件も,まだはっきりしていないのです。一般に,複数の突然変異を持つ変異株は,免疫力が低下していて,感染が長期化している患者で出現することが多いのです。ウイルスは,こうした環境の中で急速に進化し易いからなのです。実際,アルファ株など新型コロナウイルスの初期の変異株は,このように生じたのではないかと専門家は考えています。しかし,オミクロン株に含まれる突然変異の数と構造は,これまでの変異株とは明らかに様相が異なっています。この為に,どこから出てきたのかという疑問が生じます。

【 変異株は,もっと現れる 】

オミクロン株がデルタ株よりも存続に有利な構造を持ち新たな支配的変異株になるかどうかは現時点では分かりません。オミクロンはデルタと同じ変異をいくつか持ちますが非常に異なる変異も持ちます。

ただ研究者コミュニティーが今とりわけ大きな懸念を抱いている理由の 1つはオミクロン株が受容体結合ドメイン( スパイクタンパク質がACE2 と結合して宿主細胞への侵入を媒介する領域)に10個の変異を持つことです。デルタ株は 2個でした。デルタ株よりも感染力や免疫回避能力が高ければオミクロン株が世界中に広がる可能性は高いです。

その一方で多くの突然変異を含んでいることはウイルスそのものにとってマイナスとなり従来株よりもウイルスとしての安定性は低い可能性もあります。新型コロナウイルスの変異株はオミクロンが最後ではなく今後も出現する可能性は非常に高いのです。その感染拡大が続くなかで自然淘汰と適応が繰り返されてデルタ株よりも感染力が高い変異株はもっと登場することでしょう。私たちはインフルエンザウイルスからウイルスの適応プロセスは決して終わらないことを学んでいますから。

世界の多くの国でワクチンの接種率が低いということは新型コロナウイルスにとって感染しやすい宿主はまだまだ大量に存在するということです。そして感染拡大できる限りこのウイルスは何度も広がり変異し続けるでしょう。その意味でオミクロン株の登場はさらなる感染拡大とウイルスの進化の阻止にとって世界的なワクチン接種が緊急の課題であることを改めて警告しているのです。

世界各国とのコロナ感染者数が歴然として異なる日本,だから この現実に立ち止まる。11月26日には南アフリカで,特異な変異の集まりがあり非常に感染力が強い,新しい変異株 オミクロン B.1.1.529 が見つかりました。ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターでは11月30日に,重症や死亡の報告はなく【 全員が軽症か無症状だ 】と明らかにしました。

このウイルスを恐れる必要はないが,決して油断をしては成りません。


これが陽性であれば,ファウチ博士が 27日の語られた【 予想以上の速さでの広がり 】である。分析結果では,今までよりも約 50個の変異が見られて,そのうち 30個以上は スパイクタンパク質にある。細胞受容体に結合する部分にもこれまでの VOC より多い 10個の変異がある。問題はオミクロン株がより広い地域に存在するかどうか。疫学的に見て,この変異株は感染性が高い可能性があり 免疫回避に関連する変異も存在している。

製薬会社も対応を進めていて,海外メディアに依りますと,ファイザーと共同でワクチンを開発しているドイツのバイオ企業のビオンテックは,26日に新たな変異ウイルスの調査を既に始めているとした上で,対応するワクチンの開発が必要かどうか2週間以内に詳しいデータが得られて,必要な場合にはワクチンを 100日以内に出荷が出来るということです。

アフリカなど途上国でワクチン接種が遅れて先進国との格差が広がっている現状について,国連のグテーレス事務総長は先月の記者会見で『途上国などでウイルスの流行を許せばワクチンが効かない新たな変異が,いずれ現れて先進国でのワクチン接種の努力が台なしになるリスクがある。それなのにワクチン格差を放置しているのは愚かなことだ』と指摘してます。

途上国が,自由気ままにウイルスが変異出来る無法地帯ではいけません。

イギリスのジャビド保健相は,新たな変異株について『 デルタ株などよりも感染力が強い上,今のワクチンも効きにくい可能性がある 』と警告しました。また BBC は『 これまでで最も激しい変異が見られ,これまでの原型を用いて設計されたワクチンは,それほど効果的ではないかもしれない 』とする専門家の見方を伝えています。


新型コロナの死者数 世界全体で 500万人を超える ( NHK News Web )

新型コロナウイルスで亡くなった人が世界全体で500万人を超えました。アメリカの Johns Hopkins University (JHU) のまとめに依りますと,新型コロナウイルスの感染による死者数は日本時間の 11月1日午後7時の時点で世界全体で 500万1764人と 500万人を超えました。死者が最も多いのはアメリカで 74万5836人,次いでブラジルが 60万7824人,インドが 45万8437人,メキシコが 28万8365人などとなっています。

死者数の増加のペースは,100万人を超えるまでは 250日だったのに対して,そこから 200万人を超えるまでは 108日,300万人を超えるまでは 93日,400万人を超えるまでは 82日と速くなっていましたが,500万人を超えるまでは 116日と,ワクチンの普及により重症化が抑えられるようになってきたことなどから,ペースが初めて遅くなりました。

一方では,アフリカや中南米の途上国,それに内戦が続くシリアなどでは1週間あたりの死者数が依然として高い水準にあるほか,ロシアや東ヨーロッパでも死者数がこれまでで最も多くなっています。WHO は世界的流行を収束させるため,世界の人口の 40% が今年中に,70% が来年半ばまでに接種を受けられるようにワクチンの公平な分配を訴えています。

これからも,恐れることはないが,決して油断をしては成りません。

コロナ感染者数の増減は,2ヶ月間の間隔で推移して居ります。12月中旬から始まるであろう第6波には 充分な注意に心掛けてくださいませ。

新型コロナ対策のキーマンとして感染防止を呼びかけ続けてきた政府分科会の尾身茂会長( 72歳,最難門の自治医科大学 医学部 第一期生 ):

尾身先生からの Twitter ( 2021.5.30  PM 9:33 )

尾身です。ワクチンを打って頂きました。痛みもなく,時間を測って15分間待機した後,次回の予約をして帰りました。整然とした接種会場を準備された関係者のご努力に感謝しています。いずれ若い世代の方にも機会があります。 是非とも,接種をお考え下さい。

最近の 65歳以上の高齢者の感染者数の激減は,ワクチンの御陰です。

不思議なのですが,接種後には精神的な安心感が生まれますね!


【 新型コロナ ワクチン への道 】

多くの高齢者が接種を受けられるファイザー・ワクチンの開発者 カタリン・カリコ博士への NHK 単独インタビューです:

新型コロナウイルスの発症と重症化を防ぐ切り札と期待されるワクチンの1つ mRNAワクチン に欠かせない技術を開発したことで知られ,世界的に注目される科学者 カタリン・カリコ博士(66歳)が NHK の単独インタビューに応じて『 ワクチンを導入した国では効果が確認されている。希望を持って欲しい 』と,日本の私たちに向けてメッセージを述べました。その上で『 物事が期待通りに進まない時でも周囲の声に振り回されず,自分ができることに集中してきた。私を「 ヒーローだ 」という人もいるが,本当のヒーローは私自身ではなく,医療従事者や清掃作業にあたる人たちなど感染の恐れがある最前線で働く人たちだ 』とも述べました。

【 mRNA ワクチンとは?】

ウイルスの遺伝子配列を解析して作った mRNA( メッセンジャー アールエヌ エー )を投与すると,体内に抗原タンパク質が生成されます。

それを免疫細胞が記憶することで,抗体が新型コロナウイルスの攻撃から守ってくれます。

従来のワクチン開発では,本物のウイルスを培養していた為に,開発・製造には とても時間が掛かりました。今回の作成の仕組みでは,ウイルスの遺伝子情報から『 遺伝子の設計図 』のようなものを作ることで安全に素早くワクチンの製造が出来るように成りました。

【 参考資料 】 第3版 自宅療養者向けハンドブック ~感染を拡げないために~ ( 東京都 東京 iCDC 専門家ボードの感染制御チーム作成の PDF ファイルであり 全 22ページの 令和4年1月に発行されました冊子です。


現在のコロナ禍は短期間では収束せず,国内での集団免疫が確立されるまで長期に渡り 2023年頃までは継続されるだろう と言われて居ります。

( 残念ながら,第3回目の ブースター(追加免疫)ワクチン接種 の必要性が言われている現在では,あと 4~5年は継続されるとのこと )

そして, 2023年までには何と,第9波までの波が発生するそうです!

野球に例えると,現在は6回の裏,人類側の攻撃中で7対5と善戦中であります。 何とか,これまでの人類の叡智に依り挽回したいものです:

長く長く続くコロナ禍ですが,気が滅入りそうなときに勇気付けられる

大阪大学 第17代総長で免疫学の泰斗である,平野俊夫氏の言葉です:

重要な点は,1ヵ月から 2ヵ月で収束することはなく,ワクチンや治療薬が出現しなければ 1年から 2年,あるいは 3年は掛かる,謂わば長いマラソンレースであるという点です。だからと言って過度に恐れる必要はないが,決して油断してはいけない。今までの長年にわたる基礎研究が,花開くのも そう遠くない日であると考えられます:

花開自有時 ( はおち はなひらく おのずから ときあり )

花開万劫春必訪 ( はなひらきて まんごうのはる かならず おとづれる)


【 マスク着用の重要性 】

マスクを着用せずに,密閉・密集空間を制限しなければ新型コロナウイルスは拡散を続けます。しかしながら,人々がマスクを着用して集団を極力に避ける場合には『 完全なシャットダウン 』と同じ結果に成ります。

最近になり指摘されて居りますマイクロ飛沫感染予防には,不織布マスク( ごく普通の使い捨てマスク )の着用が一番効果があるそうです。

31日には,新型コロナの世界感染者 累計数が 52,852万人を超えました。

★ 参 考 ★ 第二波,第三波は? 歴史が教えてくれること( pdf 文書 )

【 娯楽のカラオケについて 】

最新の研究に依りますと,通常の会話時の飛沫量を 1 とした時に大声での歌唱時では何と 11 倍にも跳ね上がりますので注意をしてください。

Johns Hopkins University CSSE  ( Japanese Data 2022.05.31. )

Johns Hopkins University への ミラーリンクは,ここに成ります:

現在,客観的で一番信頼できる世界191ヶ国のデータ・ベースです。

左側には感染者数の最も多い順に US(8235万), India(4325万), Brazil(3065万),更に下の方へ行くと Japan(885万4553)です。